蔵元紹介Brewery
- 福井県大野市の中心、白山連峰のふもとに広がる水の町に、宇野酒造場は静かに息づいています。
創業は1620年。かつて「麦屋(むぎや)」の屋号で親しまれ、いまは二十代目が蔵を守ります。
掲げるのは創業以来変わらない「品質第一」。
機械任せの大量生産はせず、米を洗い、蒸し、麹を育て、発酵を見守る――すべての工程に人の手と勘を注ぐ、手造りの蔵です。
仕込みに使うのは、名水百選にも数えられる大野の名水「お清水(おしょうず)」。
口当たりやわらかな水が、酒の骨格をやさしく整えます。
米は酒造好適米の王道・山田錦。
磨かれた米と清冽な水から生まれる看板銘柄「一乃谷(いちのたに)」は、ふわりと香りが立ち、後口はすっと上品。
全量を吟醸規格で仕上げるこだわりが、その端正な味わいに表れています。
技術の確かさは受賞歴が物語ります。
金沢国税局の鑑評会では長年にわたり最上位の評価を重ね、特に「一乃谷 限定大吟醸 二十代目 仁兵衛」は数多くの栄誉に輝いてきました。
派手さよりも、丁寧な造りで飲む人の心に届く酒を――その姿勢が評価されています。
四百年の時を重ねながらも、盃に注げば軽やかに寄り添う――宇野酒造場の酒は、そんな日常に似合う一本です。





